最終更新日:2026.02.18 | 投稿日:2026.02.18

目が赤い・充血する原因とは? 場所別の見分け方と注意すべき重大な病気のサイン

目が赤い・充血する原因とは? 場所別の見分け方と注意すべき重大な病気のサイン

鏡を見て「目が赤い」「充血している」と気づくと、多くの方が「痛みはないけれど大丈夫?」「自然に治る?」と不安になります。

結論から言うと、目の赤みは原因によって緊急性が大きく異なります。単なる疲れ目や一時的な刺激によるものもあれば、放置すると視力に影響する病気のサインであることもあります。特に重要なのは、「赤くなっている場所」と「一緒に出ている症状」です。

この2点を確認することで、様子を見てよいケースなのか、早めに眼科を受診すべきかの目安が立ちます。

この記事では、眼科の専門的知見に基づき、目が赤くなる原因を場所別に整理し、注意すべき症状や受診の判断ポイントを分かりやすく解説します。

充血のメカニズムと「充血・出血」の違い

充血とはどんな症状?

目の充血とは、白目の表面にある血管が拡張し、赤く見えている状態を指します。炎症や刺激に反応して血流を増やし、目を守ろうとする体の防御反応の一つです。

比較的よくある原因としては、次のようなものが挙げられます。

  • 目の使いすぎ(スマホ・PC作業)
  • 寝不足や疲労
  • ドライアイ
  • 乾燥、ほこり、紫外線などの外的刺激

このような場合、休息や環境改善で自然に改善することもあります。一方で、充血の中にはぶどう膜炎や急性緑内障発作など、視機能に関わる重い病気が隠れていることもあります。強い痛み、視界のかすみ、視力低下、頭痛や吐き気を伴う場合は、早急な眼科受診が必要です。

「充血」と「出血」はまったく別の状態

見た目が赤いため混同されやすいのが結膜下出血です。しかし、充血と出血は性質がまったく異なります。

  • 充血
    血管が拡張し、赤い線や網目状に見える状態
  • 出血(結膜下出血)
    血管が破れて血が漏れ、白目の一部がベタッと赤く染まる状態

結膜下出血は、痛みや視力低下を伴わなければ、見た目ほど重症でないことが多く、1〜2週間ほどで自然に吸収されるケースが一般的です。

ただし、高血圧、血液をサラサラにする薬の使用、血液凝固異常、外傷などが背景にあることもあります。頻繁に繰り返す場合や、全身症状を伴う場合は、念のため眼科での相談をおすすめします。

【セルフチェック】赤くなっている「場所」から見る原因

目の充血は、すべてが同じ原因で起こるわけではありません。実際には、炎症が起きている場所や深さの違いによって、赤く見える位置や広がり方が変わります。

そのため、「赤い=疲れ目」「結膜炎=軽い」と自己判断してしまうのは危険です。赤みの出方そのものが、受診の緊急性を示す重要なサインになることもあります。

以下では、眼科診療の現場でも判断の手がかりとなる代表的な3つの充血パターンをもとに解説します。

① 黒目の周りが特に赤い(毛様充血)

このタイプは、白目全体ではなく、黒目の周囲に赤みが集中するのが特徴です。赤みが輪のように見え、「目の中心が強く赤い」と感じることもあります。

毛様充血は、角膜や目の内部に近い部分で炎症が起きているサインであることが多く、見た目以上に注意が必要なパターンです。

見た目の特徴

  • 黒目(角膜)の周囲が最も濃く赤い
  • 外側に向かって赤みが徐々に薄くなる
  • まぶたの裏はあまり赤くならない

疑われる主な病気

  • 角膜炎
  • 強膜炎
  • ぶどう膜炎

これらはいずれも、放置すると視力低下や視機能障害につながる可能性があります。特に、強い痛み・まぶしさ・視界のかすみ・急な視力低下を伴う場合は、早急に眼科を受診してください(症状によっては救急対応が必要になることもあります)。

② 黒目の一部が「ベタッ」と赤い(結膜下出血)

突然、白目の一部が真っ赤になり、「目の中で出血しているのでは」と強い不安を感じる方が多いのがこのタイプです。

結膜下出血は、白目の表面近くの血管が破れて血が広がっている状態で、多くの場合、視力や痛みに直接影響することはありません。

見た目の特徴

  • 白目の一部が血で塗りつぶされたように見える
  • 赤みの境界が比較的はっきりしている
  • 多くの場合、痛みやかゆみはない

主な原因

  • 目を強くこする、軽い外傷
  • 激しい咳・くしゃみ・嘔吐
  • 飲酒や急な血圧変動
  • 明確な原因が分からないことも多い

結膜下出血は、1〜2週間ほどで自然に吸収されるケースが一般的です。ただし、短期間に何度も繰り返す場合や、高血圧、血液をサラサラにする薬の使用、血液の病気がある場合は、背景に全身の異常が隠れていることもあるため、眼科での相談をおすすめします。

③ 白目全体・まぶたの裏が赤い(結膜充血)

白目全体が赤くなるタイプは、日常診療でもっともよく見られます。眼精疲労やアレルギーなど比較的軽い原因から、感染症まで幅が広いのが特徴です。

見た目の特徴

  • 白目全体が網目状に赤くなる
  • まぶたをめくると裏側も赤い

考えられる原因

  • 眼精疲労
  • ドライアイ
  • 細菌・ウイルス感染
  • アレルギー性結膜炎

悪化しやすい要因

  • 長時間のスマホ・PC作業
  • 空気の乾燥
  • 紫外線
  • コンタクトレンズの長時間装用

なお、ウイルス性結膜炎(特にアデノウイルス)の場合、学校や保育園では登校・登園の制限が必要になることがあります。詳しい基準や対応については、別セクションで解説します。

また、結膜充血に見えても、強い痛みや急な視力低下、頭痛・吐き気を伴う場合は別の重い病気の可能性があります。その場合は、結膜炎と自己判断せず、早急に眼科を受診してください。

【重要】今すぐ眼科へ行くべき「危険な随伴症状」

目の充血は、原因によっては自然に改善することもあります。しかし、次のような症状を伴う場合は、様子見をせず早急に医療機関を受診してください。

これらは、視力や生活に大きな影響を及ぼす病気の初期サインである可能性があります。

特に注意すべき危険サイン

  • 強い目の痛みがある
    我慢できない痛みや、時間とともに悪化する痛みは要注意です。
  • 急に視力が落ちた、見え方が変わった
    かすむ、ぼやける、ゆがむ、視野が欠けるといった変化も含まれます。
  • 光が異常にまぶしく感じる
    室内の照明や日常の明るさがつらく感じる場合は、目の内部の炎症が疑われます。
  • 大量の目やにが出る、涙が止まらない
    強い炎症や感染症の可能性があります。
  • 頭痛・吐き気・嘔吐を伴う
    急性緑内障発作など、緊急性の高い状態が隠れていることがあります。

「急性発症」は特に要注意

次のような発症の仕方そのものが危険サインになるケースもあります。

  • 片目だけに突然症状が出た
  • 数時間〜1日程度で急激に悪化している

これらは、慢性的な疲れ目やドライアイとは経過が異なり、早期治療が必要な眼疾患の可能性が高くなります。

市販の目薬で様子を見てよいケース・避けるべきケース

軽い充血であれば、市販の目薬で一時的に様子を見ることもあります。しかし、

  • 市販薬を使っても改善しない
  • むしろ赤みや痛みが強くなる
  • 何日も点眼を続けないと症状が抑えられない

といった場合は、自己判断での点眼を続けるのは避け、眼科を受診してください。

特に、血管収縮剤入りの目薬は、一時的に白く見えても症状を隠してしまうことがあります。

受診の目安と行動指針

  • 強い痛みや視力低下がある
  • 急激に悪化している、片目だけ急に症状が出た
    → 当日〜早めに眼科受診
  • 頭痛・吐き気を伴う、夜間でも急に悪化した
    → 夜間・休日の救急受診も検討

早めに受診することで、重症化や視力障害を防げるケースは少なくありません。

日常でできる「目の赤み」予防とNG行動

目の赤みは、病気だけでなく日常の使い方や環境が引き金になることも少なくありません。ここでは、今日から実践できる予防策と、悪化を招きやすいNG行動を整理します。

今日からできる予防策

まずは、目にかかる負担を減らすことが基本です。

  • こまめに目を休める
    スマホやPC作業が続く場合は、20-20-20ルール(20分作業→20フィート先を→20秒見る)を意識しましょう。
  • 乾燥対策を行う
    室内の加湿、エアコンの風が直接当たらない配置などで、目の乾燥を防ぎます。
  • まばたきを意識する
    画面作業中はまばたきが減りがちです。意識的に回数を増やすだけでも、ドライアイ予防になります。
  • コンタクトレンズの使用時間を守る
    長時間装用や、違和感がある状態での使用は、充血や感染の原因になります。
  • 紫外線対策をする
    屋外ではサングラスや帽子を活用し、角膜や結膜への刺激を減らしましょう。

ついやりがちなNG行動

無意識の行動が、充血を長引かせていることもあります。

  • 汚れた手で目をこする
    角膜を傷つけたり、細菌やウイルスを持ち込む原因になります。
  • 違和感があってもコンタクトを使い続ける
    「少し赤いだけ」と無理をすると、炎症が悪化することがあります。
  • 市販の目薬を漫然と使い続ける
    特に血管収縮剤入りの目薬は、一時的に白く見えても根本原因を隠し、リバウンド充血を招くリスクがあります。
  • 症状を我慢して放置する
    赤みが続く、悪化している場合は、自己判断をやめることが重要です。

予防しても改善しない場合は

生活習慣を見直しても、

  • 赤みが数日続く
  • <li繰り返し充血する <li痛みや見え方の変化を伴う

といった場合は、早めに眼科で原因を確認することが大切です。

目の充血は「よくある症状」だからこそ、正しく対処し、必要なときに受診する判断が目を守ります。

目の赤み・充血に関するよくあるご質問(FAQ)

充血しているだけで、痛みやかすみがなければ放置しても大丈夫ですか?

痛み・かすみ・まぶしさがまったくなく、軽い充血だけであれば緊急性は低いこともあります。

ただし、2〜3日たっても自然に引かない場合は、原因が残っている可能性があります。 その場合は目薬でごまかさず、眼科で一度確認するのが安全です。

「充血に効く」と書かれた目薬を使っても問題ありませんか?

注意が必要です。

多くの「充血を取る目薬」には血管収縮剤が含まれており、原因に関係なく赤みだけを一時的に抑えます。病気が原因の場合、症状が隠れて進行してしまうリスクがあるため、常用はおすすめできません。

充血が病気かどうかは、何を目安に判断すればいいですか?

一つの目安は、充血に加えて次の症状がないかです。

  • 痛み
  • 見えにくさ・かすみ
  • 光が異常にまぶしい

これらを伴う場合は、目の表面だけでなく内部の病気が関係している可能性があります。

目やにが多いときは、どう考えたらいいですか?

目やにが多い場合は、細菌やウイルス感染が関与している可能性があります。

市販の抗菌目薬もありますが、成分や濃度が合わないこともあるため、眼科で症状に合った点眼薬を処方してもらう方が安全です。

花粉症などアレルギーによる充血は、市販薬で対処してもいいですか?

市販のアレルギー用目薬で改善する場合もありますが、症状が強い・長引く場合は眼科受診をおすすめします。

原因がはっきりしていて、かゆみが軽い場合であれば、防腐剤の入っていない涙に近いタイプの目薬でアレルゲンを洗い流すのは一つの方法です。市販のアレルギー用目薬で改善する場合もありますが、症状が強い・長引く場合は眼科受診をおすすめします。

充血が出るたびに眼科に行くべきでしょうか?

毎回すぐに受診する必要はありません。

ただし、

  • 原因が分からない
  • 繰り返し起こる
  • 目薬を使わないと治まらない

といった場合は、「たかが充血」と考えず、一度原因を確認することが大切です。理由なく充血することはなく、背景に病気が隠れていることもあります。

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こちらの記事の監修医師

髙橋 俊明

たかはし眼科髙橋 俊明 先生

岩手県盛岡市にある「たかはし眼科」、院長の髙橋 俊明 です。

平成30年7月からは髙橋公美副院長を迎え、2人体制で診療を行っております。 私の専門は角膜疾患や白内障手術ですが、副院長は眼底疾患を専門としており、幅広い眼科疾患に対応できるようになりました。 さらに2人同時に診察することで、患者様の待ち時間の軽減、ゆとりある診察を行えるようになりました。

医師、スタッフ共々皆様から親しまれますよう今後も努めてまいります。どうぞ、末永くよろしくお願いいたします。

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