痛み・かすみ・まぶしさがまったくなく、軽い充血だけであれば緊急性は低いこともあります。
ただし、2〜3日たっても自然に引かない場合は、原因が残っている可能性があります。 その場合は目薬でごまかさず、眼科で一度確認するのが安全です。
鏡を見て「目が赤い」「充血している」と気づくと、多くの方が「痛みはないけれど大丈夫?」「自然に治る?」と不安になります。
結論から言うと、目の赤みは原因によって緊急性が大きく異なります。単なる疲れ目や一時的な刺激によるものもあれば、放置すると視力に影響する病気のサインであることもあります。特に重要なのは、「赤くなっている場所」と「一緒に出ている症状」です。
この2点を確認することで、様子を見てよいケースなのか、早めに眼科を受診すべきかの目安が立ちます。
この記事では、眼科の専門的知見に基づき、目が赤くなる原因を場所別に整理し、注意すべき症状や受診の判断ポイントを分かりやすく解説します。
目次
目の充血とは、白目の表面にある血管が拡張し、赤く見えている状態を指します。炎症や刺激に反応して血流を増やし、目を守ろうとする体の防御反応の一つです。
比較的よくある原因としては、次のようなものが挙げられます。
このような場合、休息や環境改善で自然に改善することもあります。一方で、充血の中にはぶどう膜炎や急性緑内障発作など、視機能に関わる重い病気が隠れていることもあります。強い痛み、視界のかすみ、視力低下、頭痛や吐き気を伴う場合は、早急な眼科受診が必要です。
見た目が赤いため混同されやすいのが結膜下出血です。しかし、充血と出血は性質がまったく異なります。
結膜下出血は、痛みや視力低下を伴わなければ、見た目ほど重症でないことが多く、1〜2週間ほどで自然に吸収されるケースが一般的です。
ただし、高血圧、血液をサラサラにする薬の使用、血液凝固異常、外傷などが背景にあることもあります。頻繁に繰り返す場合や、全身症状を伴う場合は、念のため眼科での相談をおすすめします。
目の充血は、すべてが同じ原因で起こるわけではありません。実際には、炎症が起きている場所や深さの違いによって、赤く見える位置や広がり方が変わります。
そのため、「赤い=疲れ目」「結膜炎=軽い」と自己判断してしまうのは危険です。赤みの出方そのものが、受診の緊急性を示す重要なサインになることもあります。
以下では、眼科診療の現場でも判断の手がかりとなる代表的な3つの充血パターンをもとに解説します。
このタイプは、白目全体ではなく、黒目の周囲に赤みが集中するのが特徴です。赤みが輪のように見え、「目の中心が強く赤い」と感じることもあります。
毛様充血は、角膜や目の内部に近い部分で炎症が起きているサインであることが多く、見た目以上に注意が必要なパターンです。
これらはいずれも、放置すると視力低下や視機能障害につながる可能性があります。特に、強い痛み・まぶしさ・視界のかすみ・急な視力低下を伴う場合は、早急に眼科を受診してください(症状によっては救急対応が必要になることもあります)。
突然、白目の一部が真っ赤になり、「目の中で出血しているのでは」と強い不安を感じる方が多いのがこのタイプです。
結膜下出血は、白目の表面近くの血管が破れて血が広がっている状態で、多くの場合、視力や痛みに直接影響することはありません。
結膜下出血は、1〜2週間ほどで自然に吸収されるケースが一般的です。ただし、短期間に何度も繰り返す場合や、高血圧、血液をサラサラにする薬の使用、血液の病気がある場合は、背景に全身の異常が隠れていることもあるため、眼科での相談をおすすめします。
白目全体が赤くなるタイプは、日常診療でもっともよく見られます。眼精疲労やアレルギーなど比較的軽い原因から、感染症まで幅が広いのが特徴です。
なお、ウイルス性結膜炎(特にアデノウイルス)の場合、学校や保育園では登校・登園の制限が必要になることがあります。詳しい基準や対応については、別セクションで解説します。
また、結膜充血に見えても、強い痛みや急な視力低下、頭痛・吐き気を伴う場合は別の重い病気の可能性があります。その場合は、結膜炎と自己判断せず、早急に眼科を受診してください。
目の充血は、原因によっては自然に改善することもあります。しかし、次のような症状を伴う場合は、様子見をせず早急に医療機関を受診してください。
これらは、視力や生活に大きな影響を及ぼす病気の初期サインである可能性があります。
次のような発症の仕方そのものが危険サインになるケースもあります。
これらは、慢性的な疲れ目やドライアイとは経過が異なり、早期治療が必要な眼疾患の可能性が高くなります。
軽い充血であれば、市販の目薬で一時的に様子を見ることもあります。しかし、
といった場合は、自己判断での点眼を続けるのは避け、眼科を受診してください。
特に、血管収縮剤入りの目薬は、一時的に白く見えても症状を隠してしまうことがあります。
早めに受診することで、重症化や視力障害を防げるケースは少なくありません。
目の赤みは、病気だけでなく日常の使い方や環境が引き金になることも少なくありません。ここでは、今日から実践できる予防策と、悪化を招きやすいNG行動を整理します。
まずは、目にかかる負担を減らすことが基本です。
無意識の行動が、充血を長引かせていることもあります。
予防しても改善しない場合は
生活習慣を見直しても、
といった場合は、早めに眼科で原因を確認することが大切です。
目の充血は「よくある症状」だからこそ、正しく対処し、必要なときに受診する判断が目を守ります。
痛み・かすみ・まぶしさがまったくなく、軽い充血だけであれば緊急性は低いこともあります。
ただし、2〜3日たっても自然に引かない場合は、原因が残っている可能性があります。 その場合は目薬でごまかさず、眼科で一度確認するのが安全です。
注意が必要です。
多くの「充血を取る目薬」には血管収縮剤が含まれており、原因に関係なく赤みだけを一時的に抑えます。病気が原因の場合、症状が隠れて進行してしまうリスクがあるため、常用はおすすめできません。
一つの目安は、充血に加えて次の症状がないかです。
これらを伴う場合は、目の表面だけでなく内部の病気が関係している可能性があります。
目やにが多い場合は、細菌やウイルス感染が関与している可能性があります。
市販の抗菌目薬もありますが、成分や濃度が合わないこともあるため、眼科で症状に合った点眼薬を処方してもらう方が安全です。
市販のアレルギー用目薬で改善する場合もありますが、症状が強い・長引く場合は眼科受診をおすすめします。
原因がはっきりしていて、かゆみが軽い場合であれば、防腐剤の入っていない涙に近いタイプの目薬でアレルゲンを洗い流すのは一つの方法です。市販のアレルギー用目薬で改善する場合もありますが、症状が強い・長引く場合は眼科受診をおすすめします。
毎回すぐに受診する必要はありません。
ただし、
といった場合は、「たかが充血」と考えず、一度原因を確認することが大切です。理由なく充血することはなく、背景に病気が隠れていることもあります。

たかはし眼科髙橋 俊明 先生
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