所得税率によって異なります。
例えばICL費用が50万円で年収400万円前後(所得税率10%)の場合、所得税の還付金は約4万円、翌年の住民税軽減と合わせると合計約8万円程度の負担軽減になります。年収が高いほど還付額は大きくなります。上記のシミュレーション表もご参照ください。
「ICLの費用は40〜70万円です」──AIに聞けば、わずか数秒でこの答えにたどり着きます。 しかし、実際の意思決定において重要なのは、その“内訳”と“条件”です。適応検査は本当に無料なのか、乱視がある場合はどの程度費用が上がるのか、保証期間が1年と3年で再手術のリスクや安心感にどれほど差が出るのか。さらに見落とされがちなのが、医療費控除によって実際にどの程度の金額が戻ってくるのかという点です。
表面的な価格だけでは判断できないのがICLの費用です。だからこそ、自分にとっての“実質負担額”まで含めて、しっかりと比較・検討することが大切です。
この記事では、表面的な相場ではなく、隠れコストまで含めた「総額」と、あなた自身の年収で計算した「実質負担額」を、シミュレーター付きでまとめました。
目次
AIやまとめサイトが提示する「ICL費用の相場」は、クリニックが公式サイトに掲載する最低価格の範囲にすぎません。実際には「隠れコスト」が加わり、最終的な支払い総額は表示価格よりも高くなるケースがあります。
| 内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 適応検査料 | 無料〜1万円 |
| 手術費用(通常レンズ・両眼) | 40万〜55万円 |
| 手術費用(乱視用レンズ・両眼) | 50万〜65万円 |
| 術後検診料(数回分) | 無料〜数千円 |
| 保護メガネ・点眼薬など | 数千円〜1万円程度 |
| 合計(通常レンズ目安) | 約40万〜60万円 |
| 合計(乱視用レンズ目安) | 約50万〜70万円 |
クリニックのカウンセリング時に、以下の5項目を必ず確認してください。
「手術を受けた場合のみ手術費用に充当」と「手術を受けなくても完全無料」では意味が違います。品川近視クリニックや先進会眼科は完全無料。一方、クリニックによっては手術実施時に充当される仕組みのところもあります。
乱視がある方は、この追加料金の有無で支払い総額が大きく変わります。乱視あり・なし同額で提供しているクリニックなら、乱視の方は8〜10万円の節約になります。
-4D未満と-4D以上で11万円の差が生じるクリニックもあります。自分の近視度数がどちらに該当するかで、費用感は大きく変わります。
保証期間内(1〜3年)の検診は無料のクリニックが多いですが、保証期間を過ぎると有料になります。ICLレンズは半永久的に眼内に残るため、毎年の検診費用が長期的に発生する点は見落としがちです。
保証期間内であれば再手術は無料ですが、保証期間後のレンズ交換は15〜40万円が相場です。クリニック選びでは保証期間の長さを必ずチェックしましょう。
以下は大手4院の公式サイト掲載価格です。費用だけでなく、保証期間もあわせて比較することが重要です。
| 院名 | 乱視なし(両眼) | 乱視あり(両眼) | 保証期間 |
|---|---|---|---|
| 先進会眼科 | 42.7万円〜 | 52.5万円〜 | 3年 |
| 品川近視クリニック | 42.7万〜53.7万円 | 52.7万〜63.7万円 | 3年 |
| 新宿近視クリニック | 42.7万〜53.7万円 | 片眼+5万円 | 3年 |
| アイクリニック東京 | 58万円〜 | 68万円〜 | 1年 (延長3年あり) |
※ 各クリニック公式サイトの掲載情報(2026年3月時点)に基づきます。
クリニックのウェブサイトには「片眼〇〇万円〜」と記載されていることが多く、両眼にすると2倍近い金額になります。比較するときは必ず「両眼・乱視あり/なし」の総額で確認するようにしましょう。
この費用は、確定申告で医療費控除を受けることで数万〜約17万円程度取り戻すことができます。次の章で詳しく解説します。
ICL手術は自由診療のため健康保険は適用されませんが、医療費控除を利用することで税金の負担を軽減することができます。確定申告を行えば、所得税の還付を受けられるだけでなく、翌年の住民税も軽減されます。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、その超過分を所得から差し引ける制度です。ICLは「視力回復を目的とした手術」として国税庁が医療費控除の対象と認めています。
控除を受けることで、所得税の還付に加えて翌年の住民税も軽減されるため、実際の節税効果は想像以上に大きくなる場合があります。
還付額は以下の3ステップで求められます。
① 医療費控除額を求める
控除額 = 年間医療費 − 10万円(※総所得200万円未満の場合は「所得の5%」)
例:ICL50万円の場合 → 50万円 − 10万円 = 40万円
② 所得税の還付額を求める
所得税の還付金 = 控除額 × 所得税率
(例)所得税率10%の場合 → 40万円 × 10% = 4万円
③ 住民税の軽減額を求める
住民税の軽減額 = 控除額 × 10%
→ 40万円 × 10% = 4万円
合計節税額:所得税還付 + 住民税軽減 → 4万円 + 4万円 = 8万円
⚠️ 重要な補足
ICL費用50万円(両眼・乱視なし)/他の医療費なし/給与所得のみの条件で試算しています。
| 年収目安 | 所得税率 | 控除額 | 所得税の還付金 | 住民税の軽減額 | 合計節税額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 〜300万円 | 5% | 40万円 | 約2万円 | 約4万円 | 約6万円 |
| 400万円前後 | 10% | 40万円 | 約4万円 | 約4万円 | 約8万円 |
| 600万円前後 | 20% | 40万円 | 約8万円 | 約4万円 | 約12万円 |
| 800万円前後 | 23% | 40万円 | 約9.2万円 | 約4万円 | 約13万円 |
| 1,000万円超 | 33% | 40万円 | 約13.2万円 | 約4万円 | 約17万円 |
※住民税の軽減額=控除額×10% ※あくまで目安です。実際の金額は控除条件により変動します。
ご自身の年収を入力して正確な節税額を計算したい方は、下記のシミュレーターをご利用ください。
医療費控除は、生計を一にする家族のうち誰が申告しても構いません。ただし、年収が高い方(=所得税率が高い方)で申告するほうが還付額が多くなります。
特に年収差が300万円以上ある場合は、申告者を間違えるだけで数万円の損失になります。
クリニックが発行する領収書は、医療費控除の申請に必須の書類です。多くのクリニックでは再発行に対応していないか、再発行手数料がかかります。手術当日から大切に保管してください。
⚠️ ポイント:領収書には「有水晶体眼内レンズ挿入術」など手術名が記載されているものが理想です。不安な場合はクリニックの受付で確認しておきましょう。
電車・バスなどの公共交通機関を使った通院費は、医療費に合算できます。タクシーは原則として対象外ですが、公共交通機関が使えない場合などは認められることがあります。領収書がなくても、日付・経路・金額をメモしておけばOKです。
確定申告の時期は毎年2月中旬〜3月中旬です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」はスマートフォンからも利用でき、マイナンバーカードとe-Taxを組み合わせれば税務署に行かずに申請が完了します。
👉 ローンや分割払いで支払った場合の控除タイミングについては、[分割払い・ローン解説記事]で詳しく解説しています。
医療費控除に加えて、以下の方法を組み合わせると実質負担をさらに減らせます。同じ60万円のICLでも、実質負担を10万円以上減らせることがあります。
多くの大手クリニックでは、既存患者からの紹介で数万円の割引が受けられる「紹介制度」や「アンバサダー制度」を用意しています。ICLを受けた友人・知人がいれば、「紹介割は使えますか?」と一言聞いてみるだけで、双方にメリットが生まれることがあります。
勤務先が「リロクラブ」「ベネフィット・ワン」「WELBOX」などの福利厚生サービスに加入している場合、提携クリニックで数千円〜数万円の優待割引を受けられることがあります。また、大手クリニックではモニター価格や季節キャンペーンが行われることもあるため、複数院に問い合わせてみましょう。
ICL手術は医療費控除の対象です。確定申告をすることで、所得税の還付に加えて翌年の住民税も軽減されます。節税額は年収によって異なりますが、年収600万円なら約12万円、1,000万円超なら最大約17万円の節税になります。
また、ICLを受ける年に歯科矯正など他の医療行為をまとめると、医療費控除の対象額が増え、節税効果がさらに高まります。詳しくは前章をご参照ください。
支払い方法の選び方だけで、将来払う金利手数料が数万円〜10万円以上変わることがあります。
一括払いの場合:高還元率のクレジットカード一括払いが最もお得です。60万円なら還元率1%で約6,000円分のポイントが付きます。
分割が必要な場合:クリニック側が金利を負担する「金利0%分割」があれば優先して検討しましょう。一般の医療ローンやカード分割を使う場合は、なるべく短期間(12〜24回程度)で組むのが基本です。契約前に「実質年率」と「総支払額」を必ず確認してください。
加入している民間の医療保険・生命保険によっては、ICLが「内眼手術」として手術給付金の対象になる場合があります。数万円〜十数万円程度受け取れるケースもあるため、次の点を確認しておきましょう。
所得税率によって異なります。
例えばICL費用が50万円で年収400万円前後(所得税率10%)の場合、所得税の還付金は約4万円、翌年の住民税軽減と合わせると合計約8万円程度の負担軽減になります。年収が高いほど還付額は大きくなります。上記のシミュレーション表もご参照ください。
対象になる場合があります。
信販会社が立替払いをするタイプの医療ローンでは、契約が成立した年の医療費として一括で申告できるケースがあります。ただし、ローンの利息分は控除対象外です。
なお、ローンの契約形態(立替払いかどうかなど)によって、申告できる年や金額の扱いが異なる場合があります。実際の申告方法は、税務署または税理士に必ず確認するようにしてください。
できます。
生計を共にする配偶者や親族の医療費はまとめて申告できます。世帯の中で最も所得が高い人が申告するのがお得です。夫婦どちらが申告するか、上記のシミュレーション表を参考に比較してみてください。
多くのクリニックでカード払いが可能です。
ICLは50万円前後の高額支払いになるため、カードの還元率によっては数千円〜1万円以上のポイントが貯まります。実質的な割引として、カード選びも検討する価値があります。
クリニック発行の領収書が必須です。
再発行できないクリニックが多いので、手術後すぐに安全な場所に保管してください。また、通院に使った公共交通機関の交通費のメモ(日付・区間・金額)も用意しておくと、さらに控除額が増えます。
利用できません。
ICLは自由診療(保険外診療)のため、健康保険が適用される高額療養費制度の対象外です。その分、医療費控除をしっかり活用することが重要です。
加入している保険の内容によります。
2007年以前の古い特約の場合は対象になるケースもありますが、現在の保険では対象外がほとんどです。念のため保険会社に「有水晶体眼内レンズ挿入手術」という正式名称を伝えて確認することをおすすめします。
クリニックによりますが、追加費用がかかるのが一般的です。
両眼でプラス5万〜10万円程度が加算されるケースが多いです。乱視の程度によっては対応レンズが限られる場合もあるため、適応検査時に詳しく確認しておきましょう。各クリニックの乱視用価格は比較ページの一覧表もご参考ください。
過去5年分まで遡って申請できます。
還付申告として後から申請可能です。領収書が手元に残っていれば、今からでも申請できます。数万円が戻ってくる可能性があるので、ぜひ確認してみてください。
通常はクリニック発行の領収書のみで問題ありません。
別途有料の診断書を用意する必要はないケースがほとんどです。ただし、税務署から個別に追加書類の提出を求められた場合は、その指示に従ってください。
ICLの価格を「表示価格」だけで判断するのは、実はもったいない選び方です。
医療費控除で最大約17万円の節税、紹介割引や福利厚生で数万円の値引き、クレジットカードポイントでさらに数千〜1万円分のお得——これらを組み合わせると、実質的な自己負担はかなり違ってきます。
大切なのは、「額面の安さ」ではなく「実質いくらかかるか」で比較すること。そして、術後の通院サポートや領収書の発行対応など、長く付き合えるクリニックを選ぶことです。
👉 医療費控除用の領収書発行がスムーズで、最新の割引制度も充実している全国のICLおすすめクリニックは、[全国ICLおすすめクリニック比較ページ]でまとめてご紹介しています。実質負担額を比較しながら、あなたに合ったクリニックを探してみてください。

たかはし眼科髙橋 俊明 先生
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