最終更新日:2025.03.20 | 投稿日:2025.03.20

タバコを吸わない人も肺がんになる?早期発見にオススメの検査キット3選

タバコを吸わない人も肺がんになる?早期発見にオススメの検査キット3選

肺がんは「喫煙者の病気」と考えられがちですが、実際にはタバコを吸わない非喫煙者にも発症することが知られています。この記事では医師監修のもと、タバコを吸わない方が肺がんになる理由とそのリスク因子について解説しています。

近年、自宅で手軽に肺がんのリスクを調べられる検査キットが登場しています。ただし、これらの検査キットはあくまでリスク評価を行うものであり、診断を確定するものではありません。リスクが高いと判定された場合は、専門医療機関での精密検査を受けることが重要です。肺がんの早期発見に役立つおすすめのガン検査キット3選を紹介しておりますので、ぜひご参考ください。

肺がんとは?わかりやすく解説

肺がんは、肺の細胞が異常に増えてできる悪性の腫瘍です。初期のうちは症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうことが多いため、早期発見が難しいがんの一つです。特にタバコとの関係が深く、喫煙者は肺がんになるリスクが高いことが分かっています。一方、肺がんは「喫煙者の病気」と考えられがちですが、実際にはタバコを吸わない非喫煙者にも発症することが知られています。

肺がんには主に以下の4つの種類があります。

  • 肺腺がん
  • 扁平上皮がん
  • 小細胞肺がん
  • 大細胞がん
この中で、非喫煙者の肺がんの約8割は「肺腺がん」であると報告されています。肺腺がんは末梢(肺の外側)に発生しやすく、進行が遅めだが早期に転移することがあります。

 

膵臓の役割

外分泌系の働き(消化を助ける)

膵臓は「膵液(すいえき)」という消化酵素を作り、小腸に送り出します。この膵液には、脂肪やタンパク質、炭水化物を分解する酵素が含まれており、食べ物の消化を助けます。

外分泌系のがんは、「すい管がん」が代表的です。膵臓がんの約90%以上を占めます。

内分泌系の働き(血糖を調整する)

膵臓には「ランゲルハンス島」という特殊な細胞の集まりがあり、ここでインスリンやグルカゴンといったホルモンを分泌します。

  • インスリン:血糖値を下げるホルモン
  • グルカゴン:血糖値を上げるホルモン

これらのホルモンがバランスよく働くことで、私たちの血糖値は正常に保たれます。

内分泌系のがんには、「神経内分泌腫瘍(NET)」などがあります。

膵臓がんの発生場所による違い

膵臓がんができる部位によって、症状や治療法が異なります。

膵頭部(すいとうぶ)のがん

膵臓の右側、小腸に近い部分にできるがんです。

  • 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
  • 便の色が白っぽくなる

などの症状が特徴的です。

膵体部・膵尾部(すいたいぶ・すいびぶ)のがん

膵臓の中央〜左端にできるがんです。症状が出にくく、発見が遅れやすい傾向があります。膵臓がんは早期に自覚症状が出にくいため、定期的な検査や生活習慣の見直しがとても大切です。

膵臓がんになりやすい人

膵臓がんの発症は年齢とともに増加し、特に60歳以上の高齢者に多く見られます。また、一般的に男性の方が女性よりも発症リスクがやや高いとされていますが、その理由の一部には喫煙率や飲酒習慣の違いが関係している可能性があります。

タバコを吸わない方が肺がんになる原因

肺がんの中でも「肺腺がん」は非喫煙者に多くみられ、アジア人女性の発症率が高いことが報告されています。では、なぜタバコを吸わない人が肺がんになってしまうのでしょうか?

受動喫煙

喫煙をしない人でも、他人のタバコの煙(受動喫煙)を吸うことで肺がんのリスクが高まります。WHO(世界保健機関)によると、受動喫煙によって肺がんのリスクは20~30%上昇するとされています。特に、家庭内や職場での受動喫煙が長期間続くと、肺がんの発症リスクがさらに高まる可能性があります。

遺伝的要因

肺がんの発症には遺伝的な影響も関与しています。特にアジア人の非喫煙者では、EGFR遺伝子変異(上皮成長因子受容体変異)が関連していることが知られています。この変異があると、細胞の増殖が制御不能になり、がん化しやすくなると考えられています。遺伝的な要因がある場合、喫煙習慣がなくても肺がんを発症する可能性が高まります。

PM2.5や大気汚染

PM2.5や大気汚染 大気汚染、特にPM2.5(微小粒子状物質)の影響も肺がんのリスク因子の一つです。PM2.5は肺の奥深くまで入り込み、炎症を引き起こし、長期的に細胞の遺伝子変異を誘発する可能性があります。中国やインドなど大気汚染の深刻な地域では、非喫煙者の肺がん発症率が上昇していることが報告されています。

室内環境(調理の煙やアスベスト)

室内環境(調理の煙やアスベスト) 家庭内の環境も肺がんに影響を与えます。例えば、調理の際に発生する煙や油煙は、長期間吸入することで肺の細胞にダメージを与える可能性があります。特に換気が不十分な環境では、リスクが高まるため、適切な換気が重要です。また、アスベスト(石綿)に長期間さらされると、肺がんや悪性中皮腫のリスクが大幅に上昇します。

放射線(ラドン)

ラドンとは、土壌や岩石から自然に放出される放射性ガスであり、長期間吸入すると肺がんのリスクが上がることが分かっています。特に地下室のある建物や、岩盤の多い地域ではラドン濃度が高くなることがあるため、適切な換気が推奨されます。

膵臓がんの症状

膵臓がんの兆候、初期症状はある?

非喫煙者が肺がんになる原因 (1) 

腹痛(背部痛を伴うことも)

  • みぞおちから背中にかけての痛み。
  • 食事に関係なく持続する。
  • 夜間や仰向けになると悪化することが多い。

食欲不振、体重減少

  • 消化酵素の分泌低下や全身の代謝異常に食欲がなくなる。
  • がん細胞が栄養を消費し、急激な体重減少を引き起こす。
  • 消化酵素の分泌が低下し、脂肪やたんぱく質の吸収障害を起こす。

黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)

  • 膵頭部にがんが発生した場合に多い。
  • 胆管が圧迫され胆汁の流れが悪くなる。
  • 皮膚や白目が黄色くなり、尿が濃くなる、便が白っぽくなる。

消化不良・食欲不振

  • 膵液の分泌が低下し、脂肪の消化吸収がうまくできない。
  • 脂肪便(油っぽい便)が出ることもある。
  • 食べてもすぐに満腹感を感じ、食欲がなくなる。

糖尿病の悪化や新規発症

  • 膵臓の機能低下が原因で糖尿病が悪化することがある。
  • これまで糖尿病ではなかった人が、急に血糖値が高くなることもある。

ただし、これらの症状は膵臓がん特有のものではなく、他の疾患でも見られることがあります。したがって、早期発見が難しいのが特徴です。

膵臓がんの生存率は?

膵臓がんの生存率膵臓がんは最も5年生存率が低いがんの一つ であり、進行が速く、早期発見が難しいため、特に注意が必要です。

5年生存率が低いがん(悪性度が高い)順

  1. 膵臓がん(約9.8%)
  2. 胆嚢がん(約29.3%)
  3. 食道がん(約35%)
  4. 肝臓がん(約40.4%)
  5. 肺がん(約41.4%)

以上のように、上位4つと比べても、膵臓がんは極めて生存率が低いことがわかります。

膵臓がんの原因

膵臓がんの発症には、

  • 遺伝的な要因(家族に膵臓がんの人がいる、特定の遺伝子変異がある)
  • 生活習慣(喫煙、肥満、偏った食事)
  • 持病(糖尿病や慢性膵炎)
  • 加齢や環境要因

などが関係しています。

特に、喫煙や肥満、長年続く糖尿病、慢性膵炎がある場合は、膵臓がんのリスクが高まるため、定期的な検査を受けることが大切です。

膵臓がんは初期のうちは症状が出にくいため、早期発見が難しい病気ですが、家族に膵臓がんの人がいる方や、糖尿病が急に悪化した方は、CTやMRIなどの画像検査を定期的に受けることで、早期発見につながる可能性があります。また、禁煙を心がけることや、適度な運動、栄養バランスのとれた食事を意識することも、膵臓がんの予防に役立ちます。

膵臓がんの早期発見に!おすすめ「がん検査キット」3選

がん検査キットとは、自宅で簡単に採取した尿・血液・唾液・便などの検体を利用して、がんのリスクを評価できる検査キットのことです。病院での精密検査を受ける前のスクリーニング(一次検査)として活用されることが多く、近年、さまざまな種類のキットが登場しています。

マイシグナル・スキャン

尿がん検査「マイシグナル(MiSignal)」の特徴

マイシグナルは、尿を用いてがんのリスクを評価できる新しいスクリーニング検査です。マイクロRNAの解析を活用することで、高精度かつ早期のがんリスク評価が可能であり、尿を提出するだけの手軽さも大きな魅力です。

お電話にて無料サポートOK

がん検査キット マイシグナル(MiSignal)
検査方法 尿検査
費用 69,300円(税込)
公式HP 膵臓がんもステージ1から!尿がん検査はマイシグナル

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N-NOSE(エヌノーズ)

お手頃価格で手軽に検査 N-NOSEの特徴

N-NOSEは、尿を利用してがんの有無をスクリーニングできる世界初の線虫がん検査です。線虫の優れた嗅覚を活用することで、早期がんも高精度で検出可能とされ、血液検査よりも手軽で痛みや負担がなく、早期のがんリスクを評価できる点が大きな特徴です。

がん検査キット N-NOSE(エヌノーズ)
検査方法 尿検査
費用 1回検査:16,800円(税込)
定期回検査:15,800円(税込)
公式HP お手頃価格で手軽に検査 N-NOSE

chatGENE(チャットジーン)

技術と安心に裏付けされた遺伝子検査 chatGENE(チャットジーン)の特徴

chatGENE(チャットジーン)は、唾液を用いて遺伝子を解析し、がんを含む多岐にわたる健康リスクや体質の傾向を把握できる遺伝子検査キットです。さまざまな遺伝的傾向を手軽かつ高精度に把握できる遺伝子検査キットとして、多くの方に利用されています。

がん検査キット chatGENE(チャットジーン)
検査方法 唾液検査
費用 6,800円(税込)
公式HP 安心・安全、技術と実績に 基づくがん検査キット

膵臓がん関するよくある質問

膵臓がんは遺伝的要因が関係しますか?

家族歴や特定の遺伝子変異が膵臓がんのリスクを高めることが知られています。

家族歴

親や兄弟姉妹に膵臓がんを発症した人がいる場合、発症リスクが2~3倍に上昇するとされています。特に、複数の家族に膵臓がんの既往がある場合、「遺伝性膵がん」の可能性が高くなります。
遺伝性膵炎(PRSS1遺伝子変異など)を持つ人は、慢性膵炎を繰り返すことで膵臓がんのリスクが大幅に増加します。

遺伝子変異

  • BRCA1 / BRCA2遺伝子変異:乳がんや卵巣がんのリスクを高めることで知られていますが、膵臓がんのリスクも増加します。
  • p53遺伝子変異:がん抑制遺伝子の異常により、膵臓がんの発症が促される可能性があります。
  • Lynch症候群:大腸がんや子宮内膜がんのリスクが高い遺伝的疾患であり、膵臓がんとの関連も指摘されています。

膵臓がんは生活習慣によって発症・悪化しますか?

日々の生活習慣も膵臓がんの発症に影響を与えます。特に以下の要因は、膵臓に慢性的な負担をかけ、がんのリスクを高めるとされています。

喫煙

喫煙者は非喫煙者に比べて膵臓がんの発症リスクが約2倍に増加します。
タバコに含まれる有害物質が膵管の細胞にダメージを与え、がんの発生を促進します。
喫煙歴が長いほどリスクが高くなりますが、禁煙によってリスクを低下させることができます。

飲酒

過度の飲酒は膵臓がんの間接的なリスク因子とされています。
アルコールの摂取は慢性膵炎の原因となり、長期間にわたる炎症が膵臓がんの発症を引き起こす可能性があります。
1日2合以上の飲酒を継続すると、リスクが増加するという報告があります。

肥満・高脂肪食

肥満は膵臓がんのリスクを約1.5倍に増加させることが報告されています。
高脂肪食(特に加工肉や揚げ物の過剰摂取)は、膵臓に負担をかけ、慢性的な炎症を引き起こす可能性があります。
健康的な食生活(野菜や果物の摂取、適度な運動)は膵臓がんのリスクを低減する可能性があります。

糖尿病になると、膵臓がんになりやすいのでしょうか?

糖尿病と膵臓がんには密接な関係があり、双方向の影響があると考えられています。

糖尿病が膵臓がんのリスクを高める

長期間の糖尿病(特に2型糖尿病)は膵臓がんのリスクを上昇させることが分かっています。
インスリン抵抗性や高血糖が、膵臓の細胞に悪影響を及ぼし、がん化を促進する可能性があります。

新たな糖尿病の発症が膵臓がんの兆候であることも

突然糖尿病を発症した場合や、これまで安定していた血糖値が急に悪化した場合、膵臓がんが関与している可能性があるとされています。
特に50歳以上で新たに糖尿病と診断された場合は、膵臓がんのスクリーニングを検討することが推奨されるケースもあります。

慢性すい炎と膵のう胞が原因で、膵臓がんになりますか?

膵臓に慢性的な炎症や異常がある場合、膵臓がんのリスクが高まります。

慢性膵炎

長期間にわたる膵炎の炎症が、膵臓の細胞にダメージを与え、がんの発生を促す可能性があります。
アルコール性慢性膵炎や遺伝性膵炎の患者は、膵臓がんのリスクが高いとされています。

膵のう胞

一部の膵のう胞(特に「膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)」)は、がん化するリスクがあります。
IPMNが発見された場合、経過観察や外科的切除が推奨されることがあります。

膵臓がんになりやすい環境要因とは?

特定の化学物質への曝露も膵臓がんのリスクを高める可能性があります。

例えば、石油製品や農薬、特定の金属(カドミウムなど)に長期間さらされる職業では、膵臓がんの発症率がやや高いと報告されています。ただし、これらの要因の影響は比較的少ないと考えられています。

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こちらの記事の監修医師

鎌田 広基

鎌田内科クリニック鎌田 広基 先生

岩手県盛岡市の鎌田内科クリニック、院長の鎌田です。昭和42年1月19日、当地に父が診療所を開設し、平成5年に小生が着任して現在に至っております。その間、平成8年に老人保健施設”銀楊”の開所により、父はその施設長、小生は当院の院長に就任しました。

当クリニックがこれまでの歳月を歩むことができたのは、ひとえに、皆様のお力添えのおかげと、深く感謝しております。
地域医療の益々の発展と、皆様が健康で豊かな毎日を過ごしていただけるように、スタッフ一同、より一層精進して参ります。今後とも鎌田内科クリニックを宜しくお願い致します。

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