寝ようと思っても30分〜1時間以上寝つけない状態が週に数回以上あり、それが1か月以上続いている場合、不眠症の可能性があります。
日中の眠気や集中力の低下など、日常生活に支障が出ているかどうかも診断の重要なポイントです。簡易的なセルフチェックや専門医による問診を通じて判断するのが望ましいです。
「なかなか寝付けない」「途中で目が覚めてしまう」など、眠ろうと思っても寝れない状態が慢性的に続く病態を「不眠症」といいます。不眠症は非常にデリケートな病気で、患者さんの睡眠環境をはじめとするさまざまな要因が複合的に関連している場合が多いです。
不眠症の治療は、主に生活習慣の改善と薬物療法が行われます。不眠症治療薬「デエビゴ」は、2020年7月に発売されたもっとも新しい睡眠薬です。不眠症の診断を受けた方に保険適応されており、寝付きの悪い方や途中で目が覚めてしまうという方の睡眠障害を改善するひとつの選択肢として処方されています。
本記事は医師監修のもと、不眠症の症状・原因と治し方、最新の不眠症治療薬デエビゴの特徴と副作用を解説しています。
目次
わたしたちはほとんど毎日、寝ては起きるを繰り返す生活を送ります。人生のおおよそ3分の1は寝て過ごしていることになります。
この睡眠に影響を及ぼしてしまう病気の総称を「睡眠障害」といいますが、その中でも「なかなか寝付けない」「途中で目が覚めてしまう」など、眠ろうと思っても寝れない状態が慢性的に続く病態が「不眠症」です。
この不眠症は、日本人の5人に1人が悩まされているといわれており、現代ではとても身近な病気と考えられています。
適切な睡眠時間と快適な環境が確保されている状況において
など
これらの症状が週に3回以上、3ヶ月以上続いている場合は慢性不眠症とみなされ、3ヶ月未満の場合は短期睡眠障害とされます。
※「睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)」の基準より
不眠症には、
という4つのタイプに大別されます。
人によっては1つの症状の場合もありますし、2つ以上が当てはまる場合もあります。
それぞれの不眠症のタイプに合わせた症状を解説します。
不眠が続くと、眠れないことへの恐怖や焦り、緊張が生じたり、睡眠へのこだわりが強くなったりします。それによって、さらに不眠が悪化してしまい、悪循環に陥りやすくなります。また、不眠はうつ病や生活習慣病とも関係が深いため、早期の対策が必要です。
床に入ってもなかなか寝つくことができず、眠りにつくまでに30分〜1時間以上かかります。
「寝たいのに寝られない」という状況がストレスになり、苦痛と感じます。
一度、入眠したものの、眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまいます。そのあともなかなか寝つくことができません。
朝早く目が覚めてしまい、二度寝を試みてももう一度寝ることができません。
十分な睡眠時間を得ているのにもかかわらず、ぐっすりと眠ったという実感はなく、眠りが浅いと感じます。
不眠症になる主な原因は、下記の4つです。
それぞれ詳しく解説します。
ストレッサー(ストレスの原因)とその「受け止め方」の結果として、ストレス(心身に生じた反応、ゆがみや変調)が生まれます。強いストレスを感じるできごとを経験すると、数日から数週間の間、不眠の症状がでることがあります。
ストレスを引き起こす原因は人それぞれ異なりますが、環境の変化や、仕事・家庭などで起こる人間関係、社会的立場などが影響するものが多いです。
など
不規則な生活が続くと自律神経のバランスが乱れ、不眠をはじめさまざまな体の不調を引き起こします。
以上のような身体的な疾患があると、不眠になることがあります。それぞれの疾患に対しての治療が必要です。
また精神的な病気があると、睡眠が不安定になることが分かっています。こころの病気を抱える方のほとんどが、睡眠障害(不眠や仮眠)が現れます。また、睡眠不足は糖尿病や高血圧の発症や悪化にも大きく関わっていることが認められています。
一方、不眠が慢性化することで、うつ病をはじめとする精神疾患や、心臓病・脳疾患など、重篤な病態に陥るリスクが高くなるという報告があります。
このように、精神的・身体的な病気によって不眠が起こり、不眠によって病気がさらに悪化するという悪循環に陥ります。
など、服用している薬の副作用として不眠が起こる場合があります。
また日頃、治療薬を使用していない方でも、
などの刺激物は、覚醒作用があるため安眠を妨げます。
不眠症か迷った場合は、まずはかかりつけ医を受診するか、お近くの内科を受診しましょう。不眠症の症状として「ただ眠れない」という場合は、内科で診察ができます。生活習慣の見直しを図ることで改善できる場合が多いです。
一方、精神的なストレスが強いと感じる場合は、精神科や心療内科への受診が推奨されます。
そのほか、不眠の背景になんらかの病気が関わっている場合も考えられます。その際も内科を受診していただければ、その病気に合わせた専門的な医療機関を紹介してくれます。一人で悩まずに、まずは相談してみましょう。
現在、日本人の5人に1人はなんらかの睡眠障害をもっていると言われています。そのため、近年では「睡眠専門外来」などを設けるクリニックも増えています。睡眠に関する幅広い知識を備えた医師・看護師に相談できる窓口があります。
不眠にはさまざまな原因が考えられます。不眠症かどうか判断できない方や、病院や精神科への受診をハードル高く感じている方は、睡眠専門外来を受診するのも選択肢の一つです。
不眠症を治すためには
主にこの2つの方法が選択されます。
まずは、薬を使わずに生活習慣の改善(非薬物療法)を実施し、効果が現れない場合に薬物療法を取り入れます。
薬物療法に使われる不眠症治療薬は主に4種類です。
ベンゾジアゼピン系 | 脳の活動を全般に抑えるはたらきによって、眠りを促します。作用の持続時間が短いものから長いものまで、種類も豊富です。一方で、ふらつきや副作用などが出やすい、やめにくいという懸念があります。 |
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非ベンゾジアゼピン系 | 寝つきの悪さ・催眠作用に特化した睡眠薬です。深い睡眠(ノンレム睡眠)が増える効果が期待できます。薬物が素早く代謝・排泄されるため、薬の効き目も短いですが、翌朝の眠気やふらつきなどの副作用が少ないのが特徴です。 |
メラトニン受容体作動薬 | 催眠作用や睡眠リズムを調節するメラトニンというホルモンと同じようなはたらきをする薬で、自然に近い生理的睡眠を誘発します。入眠が困難な方、夜型、睡眠時間のずれが治らない場合に効果が期待できます。副作用が出にくく、やめやすい睡眠薬です。 |
オレキシン受容体拮抗薬 | 脳内で覚醒・睡眠を調節するオレキシンというホルモンのはたらきを阻害(ブロック)することで、睡眠を誘発する睡眠薬です。現在(2023年11月)、最も新しい作用の睡眠薬として使用されています。副作用が出にくく、やめやすい睡眠薬です。 |
患者さんの症状や不眠症のタイプに合わせて、これらの睡眠薬を処方して、不眠症を治していきます。
いずれの場合でも、継続的に生活習慣の見直しが必要です。良い睡眠を得るために生活習慣の改善がみられたら、徐々に薬を減らしていきます。
デエビゴ(成分名:レンボレキサント)は、従来のベンゾジアゼピン系の睡眠薬とは異なるはたらきをもつ新しい睡眠薬です。薬の種類としてはオレキシン受容体拮抗薬に分類され、脳内で覚醒・睡眠を調節するホルモン「オレキシン」のはたらきを低下させることで、眠りを促します。(不眠症治療に保険適用されています。)
このオレキシンというホルモンは普段、日中に増加し、夜間は減少する特性があります。このデエビゴ(成分名:レンボレキサント)を服用することで、入眠困難や夜間の覚醒を改善する効果が期待できます。
デエビゴは他の睡眠薬と比べると依存性が低く、服薬中止時の反動が少ない特徴があります。
デエビゴには、2.5mg、5mg、10mg、3種類の剤形があります。一般的には1回 5mg を目安に開始し、必要に応じて最大10mgまで増量できます。
食後すぐの服用は効果を弱める可能性があります。また、他の薬剤との飲み合わせにも注意が必要です。
などの副作用があげられます。
そのため、デエビゴを服用している方は、自動車の運転や機械等の操作は十分に注意が必要です。必ず医師の指示に従いましょう。
寝ようと思っても30分〜1時間以上寝つけない状態が週に数回以上あり、それが1か月以上続いている場合、不眠症の可能性があります。
日中の眠気や集中力の低下など、日常生活に支障が出ているかどうかも診断の重要なポイントです。簡易的なセルフチェックや専門医による問診を通じて判断するのが望ましいです。
はい。
夜間に何度も目が覚めてしまい、そのたびに再び眠るのが難しいという症状は「中途覚醒型」の不眠症に該当します。とくに高齢者やストレスの多い方に多く見られ、睡眠の質が大きく低下します。このような状態が継続する場合は医療機関での相談を検討しましょう。
複数の原因が重なっているケースが多いため、原因の特定は医師の問診を通じて行われます。
不眠の原因には、心理的ストレスやうつ・不安障害のほか、過度なカフェイン摂取、就寝前のスマホ・PC使用、生活リズムの乱れ、痛み・かゆみなどの身体的要因、さらにはホルモンバランスや更年期などの生理的要因もあります。複数の原因が重なっているケースが多いため、原因の特定は医師の問診を通じて行われます。
デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬とは異なる作用機序を持ち、依存性が比較的少ないとされています。
オレキシン受容体拮抗薬に分類され、自然な睡眠に近い形で眠気を促すことが特徴です。ただし、薬の効果には個人差があるため、医師の指導のもとで適切に使用することが重要です。
デエビゴは、入眠障害(寝つきが悪い)と中途覚醒(途中で起きてしまう)の両方に効果があるとされています。
作用の持続時間が比較的長いため、途中で目が覚めてしまう方にも有効で、夜通しの睡眠の質を改善したい人に適しています。
デエビゴは半減期が長めの薬のため、翌朝に眠気やだるさを感じることがあると報告されています。
特に高齢者や体重が軽い方では注意が必要です。服用後は7時間以上の睡眠を確保し、朝の運転や重機の操作は避けるようにしてください。
はい。生活習慣の見直しによって不眠を改善できることも多くあります。
具体的には、毎日同じ時間に起きること、就寝前にスマホなどの光刺激を避けること、適度な運動を日中に取り入れること、寝室の温度や照明を快適に保つことなどが推奨されます。また、睡眠衛生指導(睡眠行動療法)や認知行動療法も効果的な治療法として注目されています。
まずは内科や心療内科、または精神科を受診するとよいでしょう。
身体的な疾患が疑われる場合は、睡眠時無呼吸症候群や甲状腺機能異常などを調べるために専門科での検査が必要になることもあります。不眠症は単独で起こることもありますが、背景に精神疾患や神経疾患が隠れている場合もあるため、症状に応じた専門診療が必要です。
デエビゴは処方薬であり、市販はされていません。
使用するには、医師の診察を受けて不眠症と診断されたうえで、保険適用で処方される必要があります。自己判断での使用はできず、効果や副作用を確認しながら医師が用量を調整します。
一時的な不眠であれば、ストレスの軽減や生活環境の改善によって自然に回復することもあります。
しかし、1か月以上続く慢性的な不眠症は、放置すると生活の質を大きく損ない、うつ病や高血圧などのリスクにもつながります。そのため、早期に医療機関で適切な診断と治療を受けることが重要です。
大通公園メンズクリニック西澤 康平 先生
はじめまして「大通公園メンズクリニック」の院長、西澤康平です。
全国のメンズクリニック院長として長年培った経験とノウハウを元とし、これまでにないメンズクリニックを作りたいという思いから、この度当院を開院することとなりました。
当院は、薬剤の効果や服用上の注意点については勿論のこと、費用面についてもしっかりとご説明をして、全ての患者様に対して不安なく受診していただける「わかりやすさ」をモットーとしたクリニックです。
また、プライバシー保護や、土日、祝日、平日夜間も診察を受付けることで、いつでも立ち寄っていただける、患者様の立場に立った「利用しやすさ」にも力を入れています。
アクセスは地下鉄大通駅徒歩1分、地下歩行空間直結(26番出口直結)となっておりますので雨や雪の日も安心して通って頂けます。
みなさまのご来院を心よりお待ち申し上げております。
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